遺産分割で揉めたら誰に相談すべき?税理士・弁護士・司法書士の違いと正しい選び方

はじめに|「遺産を分けるだけ」では済まない現実
「兄が勝手に家を相続すると言ってきた…」
「亡くなった親の口座が凍結されたまま…」
「不動産の名義をどうすればいいかわからない…」
相続は、思っている以上に現実的で感情的な問題です。そしてその中でも特にトラブルが起きやすいのが「遺産分割」。
「でも、誰に相談すればいいの?税理士?弁護士?司法書士?」と迷う方は多いはず。
この記事では、状況に応じた適切な相談先をわかりやすく解説します。大切な家族との関係を守りながら、スムーズに問題を解決するためのヒントを得てください。
遺産分割とは?基本の仕組みとよくあるトラブル
遺産分割とは
遺産分割とは、亡くなった方の財産(預金、不動産、株式、借金など)を相続人同士でどのように分けるか決める手続きです。
基本的に、遺言書がなければ「遺産分割協議」と呼ばれる話し合いで決める必要があります。相続人全員の合意が必要で、一人でも反対すると成立しません。
よくあるトラブルの例
- 「介護をしていたのに何ももらえない」と不満
- 不動産を売るか残すかで兄弟間でもめる
- 預金の使い込みを疑って争いになる
- 遠方に住む相続人と連絡が取れず進まない
こうした問題が起きると、相続そのものが数年単位で停滞することも少なくありません。
遺産分割で相談できる士業の違いと役割
では、遺産分割に関する相談は誰にするべきなのでしょうか?
ここでは3つの代表的な専門家(士業)の違いを解説します。

税理士に相談すべきケース
税理士は税務の専門家であり、次のようなケースで頼りになります。
- 相続税の申告・納税が必要
- 相続財産に不動産・株・事業などの評価が必要
- 財産分割によって税額が変動する場合
たとえば「どの財産を誰に相続させると節税になるか」などのアドバイスは税理士の得意分野です。
ただし、相続人間の争いや書類の代理提出はできません。
司法書士に相談すべきケース
司法書士は登記や法的書類の作成の専門家です。遺産分割に関しては以下のような業務を担います。
- 相続登記(不動産の名義変更)
- 遺産分割協議書の作成補助
- 相続人調査・戸籍収集の代行
「争いはないけど、書類をどう作ればいいかわからない」というケースでは司法書士がもっとも適任です。
弁護士に相談すべきケース
弁護士は法律問題の最終解決者であり、トラブルや争いがある場合に必要不可欠です。
- 相続人間でもめている
- 協議が成立せず、調停や裁判になりそう
- 財産の使い込み・隠匿が疑われる
- 遺言書の内容を巡って争いがある
弁護士は調停・訴訟の代理人になれる唯一の士業です。
「話し合いが進まない」「精神的に消耗している」という方は、早めに弁護士に相談することで事態が改善するケースも多くあります。
状況別|あなたに合った相談先の見極め方
「誰に相談すればいいか」の判断は、状況によって異なります。以下を参考にしてください。
あなたの状況 | おすすめの相談先 |
---|---|
相続税の申告が必要 | 税理士 |
相続財産に不動産や株式がある | 税理士 |
名義変更や登記の手続きが必要 | 司法書士 |
遺産分割協議書を作りたいが争いはない | 司法書士 |
相続人同士でもめている | 弁護士 |
財産隠しや不公平な分割がある | 弁護士 |
迷ったら、まずは司法書士や税理士に相談し、状況を整理してから弁護士に引き継ぐという流れも有効です。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 遺産分割協議書は誰が作る?
法的に必ず誰が作ると決まっているわけではありませんが、司法書士や弁護士に依頼するのが一般的です。
登記が絡むなら司法書士、トラブルがあるなら弁護士を選びましょう。
Q2. 弁護士に相談すると高額ですか?
初回相談無料の事務所も多くあります。
正式な依頼には費用がかかりますが、トラブルの長期化を避ける意味では結果的に安上がりになることもあります。
Q3. 話し合いがまとまらないとどうなりますか?
家庭裁判所での「遺産分割調停」に進むことになります。
調停は弁護士なしでも可能ですが、準備や主張を正確に行うためには弁護士の同席が安心です。
まとめ:遺産分割の悩みは早めに専門家に相談を
遺産分割は家族間の問題だからこそ、冷静かつ法的に進める必要があります。
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- 税金・財産評価なら税理士
- 争いがあるなら弁護士
迷ったまま放置すると、相続トラブルは複雑化する一方です。
まずは信頼できる専門家に相談し、問題を整理しましょう。
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